東京都武蔵野市吉祥寺 内山歯科医院
院長・医学博士 内山博人
https://uchiyama-dental.net/doctor/
皆さん、こんにちは
内山歯科医院の内山です。
今日は、「歯ぎしり」についてお話をしたいと思います。
ご自身の「歯ぎしり」を家族や同居人に指摘されたり、またはその逆で家族の歯ぎしりをよく聞かされる人もいるかと思います。
他人の歯ぎしりを聞いたことある人は、その音の大きさに結構驚くと思います。
私は学生時代ラグビー部に所属していたのですが、合宿の度に大部屋のあちこちから歯ぎしりの合唱が聞こえてきて目が覚めたことが何度もありました。
この歯ぎしりの音は自身が起きている時に同じように歯をこすり合わせても、絶対にあれだけの音は再現できません。それだけかなりの力が歯に働いて、あの何ともいえない音をだしているわけです。
歯ぎしりの原因は、はっきりと特定できているわけではありませんが、ストレスや飲酒、喫煙、カフェインの摂取などが関連するといわれていいます。
ストレスに対して無意識のうちに歯に力をいれることで解消しようとしているとされている説があります。
またお酒の中のアルコールやコーヒなどに含まれるカフェインは眠りを浅くしてしまいます。歯ぎしりはこの浅い眠りの時に起きることがわかっており、習慣的に就寝前に深酒をする人や、日中コーヒーなどをたくさん摂る人も歯ぎしりがすることが多いとされています。
こうした飲酒やカフェイン摂取などは日常の生活習慣を変えることである程度、歯ぎしりを改善することができるかもしれません。しかし「ストレス」はこの現代社会において皆様大なり小なり抱えていらっしゃいますし、コロナ禍においてはより一層のストレスを背負って多くの人が日常を送っており、ストレスフリーの生活を送ることは簡単にはいきません。
この「歯ぎしり」は軽いものであれば大きな悪影響を口腔内に与えることはありませんが、強い力が慢性的にかかることで、歯がすり減ったり、やがて折れてしまったりする原因になります。
天然歯や金属が装着されている歯ならすり減るだけですが、セラミックなどの被せものは割れてしまったりします。(セラミックは健康保険がきかない自由診療ですので、割れてしまうとショックですよね)
また歯周病でグラつく歯が元々あった場合は、グラグラな歯を歯ぎしりでさらに揺するため、歯周病の症状が悪化させてしまうこともあります。局所的な歯の問題だけでなく、過度な力が顎関節にも伝わり、いわゆる顎関節症といった顎の痛みは周囲の筋肉痛を起こすこともあります。
ではこの「歯ぎしり」に対して、どのような対処方法があるのでしょうか?歯ぎしりは寝ている間におこる無意識の運動のため、直接これを止める方法はありません。
この場合多くのケースで行われる方法が下写真のような「ナイトガード」といって患者さんの歯型にあったマウスピースを夜間装着し、歯ぎしりをしても歯にダイレクトにその力がかからないようして歯を保護する治療法になるわけです。
柔らかい素材でできており、歯をクッションで包むように保護します。「ナイトガード」を装着して寝てもらい一ヶ月ほど使用すると、本当に強く歯をこすっている人は、ナイトガードに薄く擦った痕がつくため、どの歯を中心に普段歯ぎしりをして過度な力が加わっているかがわかるようになり、その歯を守るための普段からのケアの方法もたてやすくなります。このナイトガードは健康保険が適用され5,000円程度でご自身の歯列にあったオーダーメイドの歯型で作製することができます。
まとめ
- 歯ぎしりは飲酒やカフェイン摂取など生活習慣で改善できる場合もあります
- ストレスフリーの生活を心がけましょう(難しいかな)
- 起床時に顎関節の痛みや頬の筋肉の疲れなどの症状がある人、歯が極端にすり減っている人やセラミックが多数、歯に装着されている人などはナイトガードの作製をかかりつけ歯医者に相談してみるのも一つの手です
今回は、「歯ぎしり」の原因と対処方法についてお話をさせていただきました。
内山歯科医院では、患者様に丁寧な説明と患者様の悩みやご要望を聞きながら、治療を進めている歯科医院です。
何か困ったことあれば、いつでもご相談ください。
東京都武蔵野市 内山歯科医院
院長・医学博士 内山博人
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