「食いしばり」と「TCH (Tooth Contacting Habit)」について詳しく知りたい方へ

東京都武蔵野市吉祥寺 内山歯科医院
院長・医学博士 内山博人
https://uchiyama-dental.net/doctor/

 

皆さん、こんにちは

内山歯科医院の内山です。

 

今日は、前回の「歯ぎしり」に関連したお話として

「食いしばり」と「TCH (Tooth Contacting Habit)」

についてお話をしたいと思います。

 

「食いしばり」は

寝ている間に無意識下でおきている「食いしばり」

と、

起きている間の普段の日常生活において、自分でも知らない内に上下の歯を接触させて力を入れている「食いしばり」

の二種類があります。

「食いしばり」は「歯ぎしり」と同様に歯に本来かからなくてよい荷重がかかり、歯がすり減ったり、やがて折れてしまったりする原因になります。

寝ている間の「食いしばり」は、「歯ぎしり」同様、自分の意思でコントロールできないので、前回の歯の豆知識でも書かせていただきました「ナイトガード」を使用して対処します。

 

寝ている時の「食いしばり」は比較的強い力で咬みしめるのに対して、起きている時の「食いしばり」は比較的弱い力で咬んでいることが多く、「TCH (Tooth Contacting Habit)」とよばれています。

TCHってあまり聞き慣れない言葉ですよね。
Tooth Contacting Habitのそれぞれの頭文字からとった表記なのですが、簡単にどういう状態のことを指すのかというと

「日中に食事などをしていない時にも上下の歯を軽く接触させている癖」

となります。

かみ合わせというのは本来、何もしていない時には唇は閉じていても上下の歯は接触せず、1mm〜3mmほど開いているのが普通で、医学的な用語でいうとこれを「安静位空隙」と呼びます。

 

このブログをお読みの方、今この時、上下の歯は接触してしまっていますか?接触しているようですとそれは正しい顎の位置ではありません。

人間は24時間の内、上下の歯が接触している時間は、食事をしている時間も含めてトータル20分も接触していないと言われています。

「え!?食事をしている時間も含めて24時間の間に20分しか歯は接触していないの?」

と驚かれるかもしれませんが、想像してみてください。
食事で噛んだ時って、上下の歯が接触するのはほんの一瞬で1秒もありません。それが3食すべてトータル合わせても20分以内程度の時間しか上下の歯って接触していないんですよね。

私の歯科医院でもこの話を患者さんにすると皆さんその時間の短さに驚かれます。
ところがこのTCHがある人は弱い力といえ日中の大半を上下の歯が接触しており、微弱な力といえどもこれが長時間に及ぶと「歯ぎしり」同様に歯が揺れ動くようになったり歯周病が悪化したり、歯がすり減ることにより知覚過敏を引き起こしたりします。

また長時間の歯の接触により周囲の筋肉が過緊張状態になり、肩こりや頭痛などの症状も引き起こします。

このTCHはどういう時に起こしやすいかというと、日中お仕事でパソコン画面と長時間向き合ってるいる時や、スマートフォンをいじっている時などに起こりやすいと言われており、まさに現代病といえます。

 

このTCHは口の中の舌の位置とも大きく関係があります。

口を閉じている時、舌の先端はどの位置にあるのが正しいでしょうか?

よく「下顎の前歯の裏側に舌の先端が触れている」という方がいらっしゃいますが、これは正しい舌の位置ではありません。

本来の舌の先端のポジションは上顎前歯の裏側の歯の根本付近の歯肉に当たっていなければなりません。
下顎前歯の裏面に舌があたると、さきほど述べましたの上下の歯が接触しないで開いている状態、「安静位空隙」の1mmから3mmというのが自然ととりずらくなり、TCHを引き起こしやすい口腔内環境となります。

TCHは自分の意思でコントロールが可能なので、上下の歯が接触しているな、と思ったららまず舌の先端の位置を正しい位置に誘導し、上下の歯を意識的に離すようにしてください。

 

まとめ

  • 「食いしばり」には夜間無意識下で行ってしまう食いしばりと、日中比較的弱い力で上下の歯を接触させてしまう癖である、いわゆる「TCH」の2つがある。

  • 夜間の「食いしばり」は「歯ぎしり」同様にナイトガード装着により対処する

  • TCHは舌のポジションに関係がある場合がある。舌の先端の位置は上顎前歯の裏側の歯の根元付近の歯肉であり、下顎前歯部の裏側に舌があたる場合、正しい舌のポジショニングとはいえない。

  • 上下の歯の接触時間は24時間中、食事の時間も含めてわずか20分以内である

  • TCHは意識してコントロール、改善が可能である

 

 

今回は、「食いしばり」と「TCH」の原因と対処方法についてお話をさせていただきました。

 

内山歯科医院では、患者様に丁寧な説明と患者様の悩みやご要望を聞きながら、治療を進めている歯科医院です。

 

何か困ったことあれば、いつでもご相談ください。

 

東京都武蔵野市 内山歯科医院
院長・医学博士 内山博人
https://uchiyama-dental.net/doctor/

 

 

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