特殊な歯科治療
インプラント治療
インプラント治療とは、歯の抜けたところにチタン製のインプラントと呼ばれる人工物を埋め込み、顎の骨としっかり固定させた後、その上に上部構造(人工の歯)を装着させたものです。世間では「第3の歯」ともてはやされておりますが、すべての患者さんに適応できる治療法ではありません。
インプラントは顎の骨に埋め込むため、土台となる骨がしっかりした状態でないと行うことはできません。例えば歯周病がある状態でインプラントを行うことは非常に危険で、地盤が不安定な土地に高層マンションを建てるような事なのです。インプラント治療を行う前には虫歯や歯周病の治療を行い、口腔内環境を整えることが必須で、なおかつインプラント手術後も定期的なメインテナンスが必要です。
マスコミやテレビ新聞等で人工の歯だから虫歯にならない、長持ちする、など宣伝されることもありますが、インプラントの歯は永久に持つものではありません。管理を怠れば腫れや痛みもでますし、抜歯(インプラントの撤去)が必要になることもあります。また口腔内環境が良好でも顎の骨が薄く脆弱な場合はインプラント治療を行うことはできません。その反面きちんと管理ができれば、入れ歯から解放され、もともとあった自分の歯と同じような感覚で食事や会話をすることが可能で、日常生活が大きくに改善することも事実です。
当院では本当にインプラント治療が適応であるかどうかをしっかり見極め、「数ある治療法のひとつ」として提示させていただきます。インプラント治療を行う際は、当院の関連病院である東京女子医科大学病院歯科口腔外科のインプラントカンファレンス(インプラントの症例検討会)での検査結果をもとに、治療方針を決定いたします。